人中短縮術とは、注入術やレーザー治療によって鼻下（＝人中）の長さを短くすることで、大きな顔を小さく見せる「小顔効果」や、縦に間延びした顔を丸顔に見せる「面長改善効果」が期待できる施術です。小顔治療といっても、他の施術のように実際に顔の脂肪や骨格にアプローチする方法ではなく、視覚的効果を活用することによって小顔効果を得るという新しいタイプの治療法となります。

ヒアルロン酸やボトックス、レーザーによる切らない人中短縮術は、手術と異なり、いずれもダウンタイムが少ない・施術の痛みが少ない・施術時間が短いといった特徴があり、出来るだけ手軽に人中短縮を行ってみたいという方に人気の小顔治療です。効果は数か月程度となりますが、出来るだけ少ない負担で試してみたいという際には有効な施術でしょう。

人中とは、鼻下から上唇にかけた部分を言います。正確には鼻下から上唇の間にある「溝」のことを指しますが、最近は鼻下の皮膚全般を人中（じんちゅう）と呼ぶことが多いです。日本人の場合、人中の長さは平均15㎜程度で、これよりも長い場合は人中が間延びしている可能性があります。「理想の人中バランス」は、人中の長さが11～13㎜程度（男性なら13～15㎜程度）、さらに「人中（鼻下～上唇）：下顎（下唇～顎先）」の長さが「1：2」程度が理想の人中ラインと言われています。
人中は加齢に伴って次第に長くなる（たるみが生じる）ため、人中が長い＝「老け顔に見える」ことが多い他、「面長顔に見える」「のっぺりした平坦な顔に見える」「間延びした印象に見える」ため、昨今は幅広い年齢層の方から人中を短くしたいというご要望をいただいております。

手術による人中短縮術は、鼻下を長く見せている余剰な組織（皮膚や筋肉）の一部を切除して人中を短くする施術です。術式には皮膚側を切開する「皮膚切開法」と、口の中（粘膜側）を切開する「口腔内切開法」があります。皮膚や筋肉そのものを切り取る術法のため、効果は半永久的に続きます。
特に後者については、「傷跡ができない人中短縮術」として昨今ご指名が増えている術式です。粘膜側からアプローチするため、術後に傷跡が一切できない点がメリットです。

＞皮膚切開による人中短縮術はこちら
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ヒアルロン酸注入による人中短縮術は、上唇のフチ（赤唇縁）の中央部付近にソフトタイプのヒアルロン酸を注入し、上唇にボリュームを出して上向きにすることで人中を短くする施術法です。上唇にボリュームが出る他、Cカールリップ効果やアヒル口（ツンと上唇が上を向いた状態）になるため、人中を短くすると同時に上唇にも変化を出したい際には特に有効です。

ボトックス注射による人中短縮術は、人中にボトックスを注射して上唇の筋肉（口輪筋）の働きを弱めることで、上唇を上向きにして鼻下を短くする施術法です。ヒアルロン酸のような即効性はなく、また効果の持続期間が短くなりますが、製剤費用がリーズナブルとなるため、まずはお試しでトライしてみたいという方にもおすすめです。

フォトナレーザー（フォトナ6D）による人中短縮術は、口腔内（粘膜側）と皮膚側の両方からレーザーを照射してコラーゲン産生を促進することで、鼻下の皮下組織を収縮させる施術です。フォトナレーザーはEr:YAG（約2940 nm）とNd:YAG（1064 nm）という2つの波長を搭載したレーザーで、皮膚にダメージを与えることなく施術を行うことが可能です。一度の施術でも効果を実感いただけますが、よりしっかりと人中短縮効果を得るためには1か月に一度のペースで3～5回程度の施術を推奨しています。基本的にダウンタイムがない施術ですが、術後に唇の軽い皮むけや乾燥が生じることがあります。

ウルセラ（ハイフ／HIFU）は、超音波エネルギーによって皮膚深層のSMAS筋層を収縮することで鼻下の皮膚を引き締める人中短縮術です。ウルセラは主に頬や顔全体のたるみ治療として使用することが多いですが、人中短縮を目的として施術を行う際には、鼻下に集中的に照射し、ゆるんだ人中を引き締めます。フォトナレーザーは数回の施術が推奨されますが、ウルセラは1回の施術で効果を実感しただけることが多いです。術後は軽い赤み、腫れが生じることもあります。

アイコン・リサーフィックスはいずれも「傷跡ができないフラクショナルレーザー」と言われるマシンで、皮膚にダメージを与えずに皮下組織を引き締める効果があるレーザーです。一般的なフラクショナルレーザーはタイトニング・リフトアップ効果が高い点に定評があるマシンですが、かさぶたなどのダウンタイムを気にされる方もおられました。対してアイコン・リサーフィックスは非蒸散型（ノンアブレイティブ）レーザーゆえ、皮膚面にダメージを与えずに皮下組織を引き締めることが可能です。施術は3～5回程度を推奨します。