唾液腺ボトックス(No.829)(顎・輪郭ふくらみ・もたつきを改善)


症例について
顎下や輪郭のもたつきが気になるとご相談に来られた50代の男性です。他院ですでに、モフィウス8(マイクロニードルと高周波RFを組み合わせた、最新のたるみ取り治療)を受けられたそうなのですが、変化をあまり実感できなかったということで改めて当院にご来院されました。
触診したところ顎下腺の張り出しを確認したため、この方の首まわりの膨らみは脂肪ではなく唾液腺(顎下腺)肥大が原因と判断し、顎下腺へのボトックス注射をご提案しました。
顎下腺とは
「顎下腺」は、下顎骨(エラ骨)の内側に位置する大きな唾液腺です。通常は外から触っても目立ちませんが、生まれつき大きい方や何らかの原因で唾液腺が肥大した方については、顎下に膨らみが生じたり、フェイスラインのたるみ・もたつきの原因になることがあります。
当院では今まで多数の唾液腺治療を行っていますが、中には顎下腺が風船のように膨らんでいたケースもあるなど、一口に唾液腺肥大と言ってもその度合いは個人差がかなり大きいです。
施術について
唾液腺ボトックスは、肥大した唾液腺(唾液をつくる器官)にボツリヌストキシン製剤を注射し、唾液腺の働きを弱めることで輪郭や顎周りの膨らみを改善する施術です。顔周辺の唾液腺には以下の3つがあり、症状にあわせて必要な部位にボトックス注射を行っています。
●唾液腺の種類
耳下腺
適応:エラ付近の張り出し
場所:耳の下から頬あたり
顎下腺
適応:顎のたるみ・二重顎
場所:顎の下から首寄り
舌下腺
適応:口元・頬の膨らみ
場所:顎下のやや前方・中央寄り
顎下腺へのボトックスは、二重顎、顎下のたるみ、輪郭のもたつき、首と顔の境目が分かりにくいといった際に適応となります。
脂肪や皮膚などのたるみが原因であれば脂肪吸引やマシン治療が有効ですが、膨らみの原因が唾液腺の場合、これらの治療法では変化が乏しくなることが多いです。また、ボトックスを使った小顔治療としては「エラボトックス」が一般的ですが、エラボトックスは筋肉(咬筋)をターゲットとした施術のため、唾液腺が原因の場合はエラボトックスを行っても効果はほとんどありません。
ボトックスによる施術のため術後すぐに小顔になるというわけではなく、2週間程度かけて徐々に唾液腺が萎縮していき、スッキリとした輪郭になっていきます。
術後経過
術後は注射から1ヶ月後の様子です。顎下腺のボリュームが減少したことで、フェイスラインの境界がより明瞭になり、顎下もスッキリした印象になりました。唾液腺ボトックスは脂肪を取り除く治療ではありませんが、唾液腺の肥大が原因で顔周りが大きく見えていた方の場合、今回の症例の方のように術後はフェイスラインがシャープになることが多いです。
「顔が大きい」=脂肪除去とは限らない
「脂肪が多いから顔が大きく見える」と考えられる方が多いようですが、実際は皮下脂肪だけではなく、皮膚のたるみ、筋肉、唾液腺、骨格などいろいろな要素が組み合わさることで生じます。そのため「小顔になりたいなら脂肪吸引や脂肪溶解注射を受ければOK」という図式は単純には成り立たず、その人の原因に合わせた方法で小顔治療を行う必要があります。
今回の症例の方も、恐らくご本人は「輪郭がぼやけているのは脂肪が原因だろう」という気持ちでモフィウス8の相談にいかれたのではないかと思いますが、最初の診察で膨らみの原因をより正確に見極めることができていれば、同じ部位に別の治療を行う必要はなかったですし、複数回に渡る費用負担も避けることができたのかもしれません。(あくまで憶測の域ではありますが)
いずれにせよ、「小顔治療=脂肪を減らせばいい」ではないということ、また「小顔治療=どこのクリニックで行っても効果は同じ」ではないことを少しでもご理解頂ければと思います。
唾液腺切除という治療法ついて
なお、唾液腺ボトックスよりも踏み込んだ治療として、当院では唾液腺切除も行っています。これは唾液腺に肥大が見られる際に、唾液腺を物理的に減量(切除)する手術で、長期的な効果(半永久的)が見込める点が特徴です。唾液腺ボトックスを数回繰り返しているものの、定期的な通院の必要がない方法を検討している方などには有意義な治療法になるでしょう。唾液腺切除は、1回 330,000円にて行っています。
ダウンタイム
唾液腺ボトックスは注射による施術であり、手術のようにメスを使用しない治療のためダウンタイムは比較的軽度です。
治療後は当日から洗顔・シャワーが可能で、日常生活への影響もほとんどありません。
当院における費用
唾液腺ボトックス(ボトックス・ビスタの場合)
耳下腺(両側・2部位) 55,000円
顎下腺(両側・2部位) 55,000円
舌下腺(顎下・1部位) 33,000円
<症例に関する情報>

