立ち耳整形(耳起こし/軟骨移植あり)の症例写真・ビフォーアフター(No.808)(正面から見えない耳の位置調整)


症例について
20代女性の患者様です。「耳が寝ていて、正面からほとんど耳が見えない」というお悩みでご来院されました。
耳は通常、頭部に対して20~30度の角度で立っていますが、この角度が小さいと耳が後ろ側の頭に近づくため、正面からほとんど見えなくなってしまいます。正面から耳が見えにくくなると「顔にメリハリがなくなって見える」「のっぺりとした印象になる」こともあるため、最近はそのような理由から、あえて立ち耳にしたいというご相談も増えています。
今回の方については、「耳を立たせたい」というよりも「少なくとも正面から見た際に耳の輪郭が分かる程度まで角度をつけたい」とのご希望でしたので、仕上がりについては「自然な立ち上がり」となるように調整することとしました。
施術について
現在当院では、立ち耳整形(耳起こし手術)について以下2つのパターンをご用意しており、患者様のご希望に応じて術式を選択しています。今回は長期的な安定性を重視し、耳珠軟骨移植を併用した方法で施術を行っています。
- 縫合のみによるオーソドックスな耳起こし手術(220,000円)
- 軟骨移植を併用した耳起こし手術(330,000円)
施術法
局所麻酔下で耳の裏側を切開し、耳介軟骨をあらわにします。耳珠(じじゅ/耳の穴の前にある小さな軟骨性の突起)から軟骨を採取し、耳裏から立ち上げた耳を支える形になるように移植・固定しています。移植した軟骨が添え木のような役割を果たすことで、以下のようなメリットがあります。
- 耳を安定した位置で保持しやすくなる
- 縫合部への負担が軽減される
- 後戻りのリスクを抑えやすくなる
術後経過
術後は2か月の様子です。患者様が希望されていたように、正面から見た際に耳が自然な範囲で分かる程度に角度が改善しました。いわゆる「立ち耳」ではなく、一般的な耳の立ち方に近づいたことがお分かりいただけるかと思います。
もちろんご希望があれば、さらに耳を立たせるデザインも可能です。ただしその場合には耳珠軟骨のボリュームでは支持力が不足することがあるため、より強度の高い肋軟骨を用います。
軟骨移植をお勧めする理由
耳起こしの手術に限らず耳の手術全般において言えることですが、耳は元々の形状的に、手術後に元の形に戻ろうとする「後戻り」の現象が起きやすい部位です。そのため縫合糸だけで角度を固定する方法だと、時間の経過とともに糸がゆるんだり、軟骨自体の復元力によって少しずつ元の寝た状態に戻ってしまうことがあります。もちろん全ての症例で後戻りが起こるわけではありませんが、以下のような際には、縫合だけの手法では支持力が不足することがあります。
- もともと耳がかなり寝ている
- よりしっかりと耳を立たせたい
- 長期的な安定性を重視したい
より強度が高い「肋軟骨」移植も可能
今回の症例では耳珠軟骨を使用していますが、「もっとしっかりと耳を立たせたい」場合には肋軟骨移植で施術を行います。ここ最近、鼻中隔延長などの鼻整形で使用されることが増えている肋軟骨ですが、実は立ち耳形成でも使用することができます。肋軟骨は耳介軟骨よりも厚みと強度があるため、耳をより大きく起こしたい際や、強い支持力が必要となる症例に適しています。
但し留意点として、肋軟骨は胸元(肋骨と胸骨の接合部付近の軟骨部分)から軟骨を採取する必要があるため、痛み対策として当院では全身麻酔で手術を行っています。また採取部には数cm程度の傷跡が残る他、術後は胸元にも多少の痛みが生じることが多いです。
耳であれば、肋軟骨の変形リスクも問題になりにくい
肋軟骨は強度が高い一方で、移植後の時間経過とともに軟骨自身が「元の形状に戻ろうとする力(内部応力)」によって反り・曲がりが生じることがあり、これは「Warping(ワーピング)現象」と呼ばれています。鼻の整形(鼻中隔延長術など)で肋軟骨を使用する場合は、この反りが鼻先の形状にそのまま影響してしまうため慎重な適応判断が必要になります。鼻中隔延長の手術で肋軟骨を使用するか否かについては、正直なところ私自身はかなり慎重派であるのですが、一方で耳の整形における肋軟骨移植はあくまで「耳を立たせる添え木」としての補強的な役割で使用するものとなるため、移植した肋軟骨自体に多少のWarpingによる反りが生じたとしても耳全体の見た目や角度に大きな影響を及ぼす可能性は低いと考えています。
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ダウンタイム
・腫れ・内出血のピーク
今回のような軟骨移植では、移植した軟骨が周囲組織となじみ安定するまで一定期間を要するため、縫合のみの手術よりも多少腫れ・赤みが生じることがありますが、多くは経過とともに落ち着いていきます。
個人差はあるものの、術後3日~1週間程度が腫れのピークとなり、その後1~2週間程度で目立つ腫れは徐々に改善し、術後1カ月程度でほぼ気にならないレベルになります。耳周辺の軽い浮腫みなどが完全に落ち着くまでには数カ月程度かかることもあります。
・固定・保護について
術後は耳の形を安定させるため、術後3日程度、テープで耳を保護・固定していただきます。固定期間中は耳への強い圧迫(うつ伏せ寝、耳を強く押さえるような行為など)は避けるようにしてください。
※肋軟骨移植を行った場合の追加事項/全身麻酔での手術となるため一泊の入院が必要です。また胸元の採取部については、数日~1週間程度は痛みや突っ張り感が生じることがあります。
<症例に関する情報>
※肋軟骨移植の場合は全身麻酔となるため、麻酔に伴うリスクについても別途ご説明の上、施術を行っております。
施術内容に関する問い合わせ先:お問い合わせフォームからどうぞ

